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zoom RSS 政治のないWSFとは何なのか---WSF2007ナイロビ通信(1月24日その2)

<<   作成日時 : 2007/01/25 11:41   >>

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秋本 陽子(ATTAC Japan首都圏)

秋本@ナイロビです。

昨日でほぼWSFは終了し、イベントは明日のクロージングセレモニーだけになりました。

今回は、様々な意味でWSFの意味、そしてMGO運動、社会運動のあり方などが問われたものになったように思います。

正式登録者は58,000人と報告されており、これまで年々増え続けてきた参加者が初めて『減った』といえます。そこに今回のWSFが提起している重要な問題があります。

ATTAC関西の寺本さんがすでに報告しているように、WSF is not for Sale(これはエリック・トゥーサンの言葉です)を見せ付けられた場でした。

開会初日の夜、社会運動団体が集まって、意見交換をしました(参加していたのは、主要にブリュッセルの社会運動セミナーに参加していた人たち)が、誰もがWSFの商業主義、制度化を批判していました。

 ケニヤ人の参加費は500シリング(日本円で700円ぐらい)で、これではとてもケニヤの貧しい人たち、すなわち貧困のない世界を必要としている人たちは参加できません。そして、会場が、当初予定していた市内から約17キロほど離れたアクセスの悪いサッカー場に変更になった(9月)ために、貧しい人たちは到底参加できません。

 また会場内で、多国籍企業意のコーラを販売したり、セルテル(携帯電話会社)のブースを設けたり、またWSFオフィシャルカーと称する空港からホテルまでの送迎車両を業者に手配させ、業者にタクシーよりも高い料金の設定を認めたり、また会場内で販売している食事が信じられないくらい高い値段が(円換算でも昼食が700円くらい)ついていました。これでは、どう考えても「金儲け」でしかありません。

そこで、初日の社会運動団体会議に集まった人たちの呼びかけで、ケニヤ人の入場を無料にさせるために、早朝、会場の門のところで、抗議行動を起こしました。

2日目は、スラムに住む貧しい人たちと「持たざる者(NON VOX)」ネットワークを中心に、そこにそれを支援する社会運動団体が参加し(ATTACジャパンも%と債務帳消しの旗を掲げて参加)、総勢約200人ぐらいがゲートを封鎖し、かつ、路上を占拠して、交通をストップさせ、WSFケニヤ組織委員会に、ケニヤ人の入場無料を要求しました。

 この行動は半日続き、最終的に、ケニヤ組織委員会は無料を決定しました。ケニヤ人の入場無料、水の無料提供、食事代20シリングの提供です。ところが、この行動の過程で、ケニヤ人の若者10名が、導入された警察に身柄を拘束され、会場内にあった留置所(会場がもともとスタジアムなので、フーリガン対策として用意されていたものだと思いますが)に収容されるという事態が発生しました。

そして、抗議行動の結果、数時間で釈放されましたが、WSFに初めて警察権力を投入させることになり、いったいこのWSFナイロビって、何なんだ!、という批判が続出しました。

 ケニヤ組織委員会は、もはやWSF国際評議会ICの助言を拒否し、あえて商業主義の道を選択しました(社会運動団体の会議では、「ケニヤ組織委員会は、ICの言うことを聞かなくなった」と報告されました)。

 最終日に行われた社会運動団体総会では、WSFの商業化、制度化、軍事化・・・に反対するという文言がステートメントに盛り込まれるという事態が発生しました。

WSFとは何なのか―改めて考えなければなりません。それは一言で言えば、「政治」がなくなったと言えるかもしれません。従来会場内になびいていた赤旗が見られず、それに代わってNGOや教会のブースが乱立し、フェスティバルのようでした。でもこうした「政治がない」という状況は、例えば、日本の運動にも言えるかもしれません。

社会運動団体の会議では、WSFの本旨である新自由主義反対を明記した「WSF憲章に還れ」という意見も出されましたが、まさにそのことが問われているといえます。

またATTACジャパンのインタビュープロジェクトについては、インタビューしたかった全員からインタビューをとりつけることができました。

 債務帳消しとWTOでは、マリ、コートジボワール、アンゴラ、南アの活動家、また南アの著名な経済学者のパトリック・ボンドさん、また南アの女性活動家、また南アの反民営化フォーラムのトレバー・ングワネさん、今年6月にドイツで予定されているG8オルタナティブの共同代表のウーゴさん(ATTACドイツ、IGメタル組合活動家)、南米のヘミスフィア・ソーシャル・アライアンスのゴンザロさんです。この方たちの話の内容は、とてもすばらしい!すぐにでもテープ起こしをして、皆さんに披露したいと思います。

またトービン税の「条約草案」の起草者であるヘイキ・パトマキさんにも会い、意見交換することができました。

WSFにはいろいろ問題がありましたが、ATTACジャパンにとっては、収穫のある参加だったと言えます。


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